VHFアンテナの撤去や費用について、使い道とともにテレビアンテナのプロが分かりやすく解説します。
VHFアンテナは撤去した方が良い?
VHFアンテナは、現在使用していないのであれば撤去をおすすめします。
VHFアンテナとはアナログ放送専用のテレビアンテナですが、地上波がデジタル放送に完全移行した関係でUHFアンテナが主流になりました。それにより、VHFアンテナはテレビアンテナとしての役目を終えたものの、使用していないのに撤去せずに設置したままのご家庭も多いです。
特に次のような環境下でVHFアンテナが設置されたままの状態でしたら、早めの撤去をご検討ください。
UHFアンテナ設置済みでVHFアンテナが残っている
UHFアンテナとVHFアンテナが設置されている場合、地デジ電波はUHFアンテナで受信して視聴できているため、VHFアンテナは不要です。
屋根上に設置されている場合は、UHFアンテナとVHFアンテナがあることで、住宅の見映えが悪くなることも。屋根上をスッキリさせたい、外観の見た目を良くしたいとお考えであれば、VHFアンテナの撤去がおすすめです。
また、VHFアンテナはUHFアンテナに比べると幅が広く、鳥の止まり木になりやすい側面もあります。鳥の糞害も深刻で、屋根の劣化や塗装剥げなど原因となり、大切な物件に重大な影響を及ぼす可能性も考えられます。
このようにUHFアンテナを設置済みで使用していないVHFアンテナがあれば、ぜひ撤去をご検討ください。
アンテナ工事専門店の電翔でもご対応しております。
VHFアンテナが傾いている
VHFアンテナが傾いている、もしくはすでに倒れかかっているような状態は危険です。すぐに撤去するようにしてください。
なぜなら、傾いたり倒れかかっていたり今にも倒壊しそうなVHFアンテナは屋根からの落下の危険性があるからです。
VHFアンテナの重量は軽いもので約1㎏、重いと5㎏以上のものもあります。堅い金属製でこれだけの重さのアンテナが万が一屋根から落下して、人や物に直撃したら無事では済みません。
また、住宅密集地であればお隣の住宅の敷地に落下して迷惑をかける可能性も十分ありえます。場合によっては賠償責任に発展することもあるでしょう。
その他にも賠償責任に問われる可能性のある事例としては、VHFアンテナの落下によって道路を破損させた場合です。道路法に問われて修復にかかった費用の負担や破損した影響で事故が起きた場合の責任も問われる可能性もあります。
大げさかもしれませんが、これだけの危険性があるということを認識していただき、ぜひとも一刻も早いVHFアンテナの撤去をお考えくださいませ。
VHFアンテナが寿命を迎えている
VHFアンテナが寿命を迎えている場合も撤去の目安の一つとしてお考えください。テレビアンテナの寿命は一般的に10年~15年程度といわれており傾いていなくても、近い将来倒壊する危険性が潜んでいます。
というのも、VHFアンテナは先述のとおり、屋根上に設置されている住宅が多く、屋根馬や支柱などの部材が使われていることがほとんどです。アンテナ本体に異常がなくても、支柱や屋根馬が錆びて劣化することで強度が落ちて、倒壊しやすくなってしまいます。
今は大丈夫でも、いずれ前項のように傾きや倒壊してしまうことが予測されますので、VHFアンテナを使用していないようでしたら、やはり早めの撤去をおすすめします。
VHFアンテナの撤去費用
VHFアンテナの撤去はご自身でも可能ですが、屋根上など足場の不安定な高所に設置されていることがほとんどですので、危険を伴います。可能な限り、専門業者へ依頼がおすすめです。
アンテナ工事専門店の電翔では、VHFアンテナの撤去費用として、16,500円(税込)~でご案内しています。新設工事とご一緒でしたら5,500円(税込)~です。
正確な金額は現地調査の上、お見積もりをお出ししておりますので、まずはご相談からでもお気軽にお問合せくださいませ。
VHFアンテナの使い道
VHFアンテナは使用していないのであれば、先述のとおり撤去を推奨しています。とはいえ、まだ使用可能で他に使い道を模索しているようでしたら、以降をご参考になさってください。
FMラジオ用としてのVHFアンテナの使い道
現在、VHFアンテナは基本的に地デジ視聴を目的とした使用はできませんが、FMラジオ用として使えます。VHFアンテナとラジオ機器をケーブルで接続することで、通常よりも鮮明にラジオ音声が聴こえるようになります。
これは、FMラジオの電波がVHFアンテナで受信可能な電波の周波数帯域内にあるためです。もちろん、FMラジオ電波を受信するための位置調整が必要になる可能性もありますが、ラジオを趣味という方にとっては、VHFアンテナを代用品としての使用価値があるといえます。
ただし、現在、ほとんどのラジオ放送はインターネットやスマホのアプリなどでも聞けて、ノイズもありません。手軽に無料で全国各地の放送も聞けることを考えると、VHFアンテナの必要性に疑問も生じます。もし、VHFアンテナが不要でしたら、先述のようなリスクも多々ありますので、ぜひ撤去をご検討くださいませ。
地デジ視聴用としてのVHFアンテナの使い道
地デジの視聴はできないと解説したVHFアンテナですが、実は例外があります。それは現在では製造販売を行っていませんが、かつてUHF混合回路内蔵VHFアンテナという製品がありました。
このように地デジ電波とアナログ放送電波の両方を受信できるタイプのVHFアンテナであれば、現在でも十分使い道はあるとえいえます。ただし、販売から年数が経過していますので、当時から設置されている場合は、経年劣化も考えられます。
また、強電界地域のように極端に受信環境が良いエリアでは、稀に通常のVHFアンテナでも地デジ電波を受信できる事例もありますが、せっかくのアナログ放送から綺麗になったデジタル映像も乱れてしまう可能性が高いです。
いずれの場合も、この先長期的に快適な視聴を目指すのであれば、やはりVHFアンテナを撤去して、地デジ専用のUHFアンテナへの切り替えがおすすめです。
まとめ:VHFアンテナの撤去と費用や使い道について
以上、VHFアンテナを撤去と費用や使い道などについて解説しました。
基本的にVHFアンテナはFMラジオの電波受信などは使用できますが、現在の地デジ視聴を目的とした利用はあまり期待できません。
また、長年使用してきたVHFアンテナは寿命を迎えて、劣化も進行していることがほとんどです。そのままにしておくと倒壊のリスクもありますので、早めの撤去をおすすめします。
電翔ではVHFアンテナの撤去費用として、参考価格16,500円(税込)~でご案内しています。ぜひ、ご不要なVHFアンテナがございましたら、ご連絡くださいませ。