デジタルテレビは美しい映像を再現できる特長があります。しかし、デジタル信号が乱れると、ノイズとして画面に現れ、まったく視聴ができません。この記事ではテレビに出る典型的なノイズを紹介します。また、ノイズの原因やトラブル解消法を説明。専門会社に修理を依頼する場合に知っておくと役に立つ知識を紹介します。ぜひ、最後までご覧ください。
テレビに出るノイズとは
デジタルテレビ放送で発生するノイズには以下の4つがあります。
①ブロックノイズ
ブロックノイズは、画面上に表示される四角モザイク状のノイズです。デジタル放送でデータの一部が欠損するとノイズとなって発生します。
②モスキートノイズ
モスキートノイズは、映像の輪郭部分などで起きる映像の乱れです。蚊(モスキート)がまとわりついているように見えることから、こう呼ばれます。一時的な画像の劣化ですぐに回復します。
③バーストノイズ
バーストノイズでは、画面の一部がフリーズしてしまいます。ブロックノイズと同時に出ることが多いノイズです。
④降雨対応放送
降雨対応放送とは、BS・CS放送で発生するノイズです。BS・CS放送は、12GHzという高い周波数で衛星から電波が送信されています。高い周波数は強い雨により電波が減衰する特性を持っており、悪天候などにより電波が弱くなることもあります。
この時、テレビが受信を継続させるため、一時的に映像や音声の質を下げるのです。テレビにエラーコードE201が表示されます。
エラーコードE201は、「低階層映像に切り替えた」というメッセージです。テレビの機種によっては「降雨対応放送に切り換わりました」というメッセージが出ることもあります。天候が回復すると通常の映像に戻ります。
その他のエラーコードを下記のページにまとめています。
テレビのノイズの原因
デジタル放送のノイズは、ブロックノイズがほとんどです。主なブロックノイズの原因はアンテナケーブルの接触不良か、電波自体が弱くなっていることです。
アンテナケーブルの接触不良によりテレビにノイズが出る場合
テレビで受信する電波が弱くなるとノイズが発生します。そのため、テレビに接続されているアンテナケーブルを調べてみましょう。
ユーザーが調べられる範囲は、壁のアンテナコンセント端子からテレビのアンテナ端子までのアンテナケーブルです。途中にレコーダーや分波器が挿入されているケースもあります。アンテナ端子にアンテナケーブルはコネクタで接続されているので、コネクタに緩みがなく正しく接続されているか調べましょう。
また、アンテナケーブルの中心には芯線と呼ばれる細い導体があります。電波が弱くなる原因の一つに、アンテナケーブルの芯線が折れたり、歪んだりしている場合があるのです。
ここで説明したテレビ・レコーダーの配線例やアンテナケーブルの芯線が折れている写真などは、アンテナ工事の専門会社電翔のWebサイトに掲載されています。ぜひ、参考にしてください。
電波が弱くてテレビにノイズが出る場合
壁のアンテナコンセント端子からテレビの間のアンテナケーブルを調べてみて異常がない場合は、テレビでアンテナレベルを調べてみましょう。
アンテナレベルはテレビで簡単に表示でき、リモコンで操作します。操作方法はテレビの取扱説明書に記載されており、基準となるアンテナレベルも明記。アンテナレベルが基準よりも大幅に低い場合は、ノイズなどの原因になります。
電波が弱くて、テレビにノイズが出る場合の対処方法
テレビやアンテナを設置した時は、アンテナレベルの基準値に近くなるように機器が調整されます。そのためアンテナレベルが低下するには何か原因があるのです。
考えられる原因としては、以下の3つの理由があります。
①アンテナの故障や向きが変わった場合
アンテナ自体が故障した場合、電波が受信できなくなることもあります。また、台風など強風によりアンテナの向きが変わると電波が弱くなります。
②アンテナの方向に障害物ができた場合
アンテナの方向に木が茂ったり、高い建物ができたりすると電波が遮られます。とくにBS・CS放送はアンテナと衛星の間に遮るものがあると、著しく電波が低下するのです。地上デジタル放送でも、アンテナがビルの陰になるなどすると電波が弱くなります。
③アンテナケーブルや付属物が故障した場合
アンテナケーブルの損傷や経年劣化でも、損失が増えることにより電波が低下します。また、ブースターで電波を増幅している場合、ブースターが故障すれば電波を増幅できません。その他アンテナケーブルには、分配器・混合器などの付属設備があります。これらのトラブルも疑う必要があるでしょう。
テレビにノイズが出る場合の対処方法|まとめ
テレビにノイズが出る主な原因は電波が弱くなっていることです。大きく分けると、以下の2つのトラブルに分類できます。
①壁のアンテナコンセント端子からテレビ間のアンテナケーブルのトラブル
②壁のアンテナコンセントからアンテナ本体側のトラブル
①のアンテナコンセントからテレビ間のアンテナケーブルのトラブルは、この記事で紹介した方法により解決できると思います。
②のアンテナコンセントからアンテナ側のトラブルは、ユーザー自身で解決することは困難です。アンテナや付属設備の故障であれば、機器を取り替える必要があります。また、アンテナの向きが変わった場合、高所でのアンテナ方向調整はとても困難で危険です。そのため、専門会社に依頼しましょう。
アンテナの方向に障害物ができた場合、自宅の庭木が茂ったのであれば、枝切りで解決できると思います。しかし、他の家の樹木や建物が電波を遮蔽している場合、簡単ではないでしょう。その場合は、アンテナの取り付け場所を変更する必要があります。
アンテナを取り付ける位置の調査、取り付けるための部材の調達が必要になるので、最初からアンテナ工事の専門会社にすべて依頼した方がいいでしょう。
テレビのノイズはブロックノイズがほとんどです。しかし、他の電波による干渉でノイズが発生することもあります。干渉する電波は、700MHz帯の携帯電話・アマチュア無線などです。
もし、テレビのノイズで悩まれているのであれば、アンテナ工事の専門会社電翔に相談することがおすすめです。下記のWebページから24時間、無料でメール相談を受け付けています。また、フリーダイヤルもあります。なかなか解決できなかったトラブルも、プロにかかればすぐに解決できるでしょう。
最後までお読みくださりありがとうございました。