今や多くの家庭にテレビアンテナが導入されていますが、一般的には屋根などの高所への設置が望ましいとされています。
戸建住宅に着目すれば、注文住宅の増加により、幅広い個性的なデザインも目立つようになってきました。
これに伴い屋根形状も様々ですが、屋根上にテレビアンテナを設置する場合には、形状の他、勾配を考慮して適切な工事が求められます。
そこで、今回は屋根にテレビアンテナを設置する際に考慮すべきことを解説します。
屋根上にテレビアンテナを設置する理由について
そもそも、なぜテレビアンテナは屋根上設置が多いのでしょうか?
実はこれには、快適なテレビ視聴を実現するためにも重要な理由が隠されているのです。
屋根上はテレビ電波の受信レベルが安定しやすい
一般的な戸建住宅の場合、その建物の中で屋根上が最も高い場所になります。このため見晴らしが良い場所であると同時にテレビ電波も周りの影響を受けずに受信しやすくなります。
例えば、住宅地など建物が密集しているエリアでも屋根上なら周りにテレビ電波にとって障壁物が少なくなり、電波の受信レベルも安定しやすくなるのです。
また、建物だけでなく、森林に囲まれているエリアでは樹木が電波の遮蔽物になることもありますが、屋根上にテレビアンテナを設置すれば、影響を受けづらくなります。
屋根上はテレビアンテナの角度を360°調節可能
テレビアンテナは高さだけでなく、適切にテレビに映像を映し出すためにも角度調節も重要です。
そして、地デジは最寄りの送信塔のある方角へ、衛星放送であれば南南西の方角へ調節して設置しなければ正常にテレビは映りません。
この角度の調節についても、屋根上なら見晴らしも良く360°どの方角にもテレビアンテナの設置が容易というわけです。
これら屋根上にテレビアンテナを設置する理由について解説しましたが、必ずしもすべての住宅の屋根に設置できるとは限りません。
屋根ごとの設置可否の条件については次項で解説します。
屋根の形状に合わせたテレビアンテナ設置について
冒頭で触れたとおり、現在の住宅のデザインは様々でそれぞれ屋根の形状や勾配も異なるため、形状の種類とともにテレビアンテナの設置可否を次のようにまとめました。
切妻屋根のテレビアンテナ設置
切妻と呼ばれる屋根は、三角形状で本を開いた状態で逆さまにしたような形が特徴です。
戸建住宅の屋根といえば、この形状を思い浮かべる方もきっと多い事でしょう。
テレビアンテナも設置しやすい形状で、土台となる屋根馬にアンテナ本体を固定した支柱を取り付けたスタイルがポピュラーです。
テレビ電波の受信感度に問題がなければ、ほぼ設置可能なため、アンテナの導入を検討されているようでしたら専門業者に設置工事をご依頼してみてはいかがでしょうか?
当サイトがおすすめしている株式会社電翔であれば、切妻屋根のアンテナ工事も多数行っています。
寄棟屋根のテレビアンテナ設置
寄棟屋根は、天辺の主棟から四方に隅棟が下方に広がった形状をしています。全方向に面があるのも特徴的。
この屋根は外壁負担が少なく、雨や紫外線を防止する働きもあり、テレビアンテナの設置場所としても適しています。
基本的に寄棟屋根も切妻屋根同様に土台の屋根馬を使ったアンテナ設置がポピュラーです。
なお、寄棟屋根へのアンテナ工事も電翔のご利用がおすすめ。下記画像で電翔のホームページにアクセスできます。
陸屋根のテレビアンテナ設置
陸屋根は平らな形状が特徴的で、傾斜がないためルーフバルコニーとして使用されるケースも多々あります。
アンテナの設置方法としては、土台の屋根馬を使う他、スッキリポールなどの備え付けがあれば、そこに固定することも可能です。
また、テレビ電波を受信するために、もう少し高さを要する場合は、ルーフバルコニーの出入口の外壁を設置場所に選ぶこともできます。
片流れ屋根のテレビアンテナ設置
一方向のみに傾斜がある屋根を片流れ屋根といいます。ちょうど切妻屋根を半分したような形状が特徴的です。
他の屋根にくらべると価格帯が安い傾向で、コスパ重視の方に好まれていることでも知られています。
また、屋根の表面積が広く、ソーラーパネルの設置場所としても活用されることが多いです。
ただし、テレビアンテナは、土台の屋根馬を置くことが困難なため、基本的に設置はできません。
このため、屋根上に近い破風板や外壁にサイドベースを使ったスタイルでアンテナの設置が可能です。
その他、地デジ用デザインアンテナであれば、十分な電波受信ができることを最低条件として、壁面取付金具を使って外壁にも取り付けられます。
段違い屋根のテレビアンテナ設置
屋根に高低差をつけるなど、複数の屋根が段違いになっている形状が段違い屋根です。呼び名は形状によって「差し替え屋根」「招き屋根」などもあります。
また、屋根と屋根の間にスペースが生まれるため、この場所に設けられた外壁に窓を設置して屋内に光を差し込ませている物件もあります。
テレビアンテナについては、片流れ屋根同様に土台の屋根馬設置が難しいため、基本的には、破風板、外壁、ベランダなど他の場所を選定することが多いです。
屋根の勾配を考慮したテレビアンテナ設置
前項では、屋根の形状ごとのテレビアンテナ設置についてご紹介しましたが、基本的に工事が行える切妻屋根や寄棟屋根でも設置ができない例外もあります。
それが屋根の勾配です。屋根の傾斜が急勾配なほど、テレビアンテナの設置が難しくなります。
なぜなら、アンテナを設置する作業員が安全に工事を行える勾配でなければ実現しないからです。
手をついてなんとかバランスを保っているような勾配であれば、とても設置工事を行える状況ではないでしょう。
土台の屋根馬を設置できる形状であっても勾配がきつくて工事できないというケースも物件によっては存在します。
なお、アンテナ工事が行える勾配についてですが、おすすめしている電翔であれば、公式に3寸~5寸であれば、設置可能とアナウンスされています。
仮に6寸以上の勾配であれば、破風板、外壁、ベランダなど屋根上以外にテレビアンテナを設置することで視聴が実現する可能性が高いです。
もし、住宅の屋根の勾配がどのくらいかわからなければ、アンテナ工事の専門業者、電翔に相談してみましょう。
まとめ:屋根とテレビアンテナ設置について
以上、屋根とテレビアンテナ設置について、屋根の形状や勾配から工事可否について解説してきました。
基本的に屋根上設置が可能な形状は、「切妻屋根」「寄棟屋根」「陸屋根」です。
ただし、勾配がきつい場合は屋根上に設置できない可能性が高いため、その場合は、他の設置場所を選ぶ必要があります。
もし、テレビアンテナ設置に際して屋根の形状や勾配に関してご不安点があれば、アンテナ工事のプロの電翔へのご相談がおすすめです。