BS放送・CS放送を受信するには、パラボラアンテナが使われます。なぜ、衛星放送を受信するにはパラボラアンテナが必要になるのでしょうか。この記事では、パラボラアンテナの仕組みをくわしく解説します。ぜひ、最後までご覧ください。
パラボラアンテナとは
画像引用：45形BS・110度CSアンテナ | 製品情報 | DXアンテナ
パラボラアンテナは、地上波デジタル放送で使われているUHFの電波よりも周波数が高い、SHFという周波数の電波で使われます。SHFは3GHzから30GHzの周波数の電波です。
BS放送やCS放送では、12GHzの電波が使われています。特徴的なのはアンテナがお皿のような形をしていること。この形からディッシュアンテナ（dish：お皿）と呼ばれることもあります。
パラボラアンテナの仕組みや原理
パラボラアンテナの仕組みは、このお皿がポイントです。お皿で反射した電波をアンテナの前方にセットした一次放射器に集めます。それにより高い受信性能（高利得・高指向性）を実現しているのです。
このお皿のことを「反射器」といいます。お皿のような形をしているのは、このカーブが放物面になっているからです。放物面で、電波を反射して焦点の位置にある一次放射器に電波を集めます。ちなみに、パラボラ（parabolic）を日本語に訳せば「放物線」になります。
ところでパラボラアンテナの色が白いのはなぜでしょうか。色が白いことにより、太陽からの光を反射するためです。仮に黒いパラボラアンテナだとすると、熱で金属が伸びてしまいます。金属が変形すると、焦点にある「一次放射器」に電波が集められなくなるからです。
また、一次放射器に集められた電波の周波数を変換するのが「コンバータ」です。衛星放送から送られてきた12GHzの右旋の電波と左旋の電波を、家庭で視聴しやすい電波に変換。右旋の電波は1032MHzから2072MHz、左旋の電波は2224MHzから3224MHzに変換されます。
4K放送は12GHzの左旋の電波を使っています。そのため、左旋の電波を受信するためには、左旋の電波の受信に対応した設備が必要です。以下の記事でくわしく説明していますので、ぜひご覧ください。
BS放送・CS放送で使われるパラボラアンテナ
BS放送・CS放送に使われる衛星は、静止衛星で赤道上空36,000kmの位置にあります。とても遠くにあるため、高性能なパラボラアンテナが使われるわけです。また、BS衛星とCS衛星は同じ東経110度にあるため、1基のパラボラアンテナで受信できます。
また、スカパープレミアムサービスは、東経124度・128度の方向に位置する衛星から放送しているので、BS放送・CS放送とは別のアンテナが必要になります。また、スカパー！からはマルチアンテナ（DXアンテナ製）が発売されており、このアンテナを使えば、スカパープレミアムサービスもBS放送・CS放送も1基のアンテナで受信できます。
パラボラアンテナでは地デジを受信できない
衛星放送はパラボラアンテナで受信できますが、残念ながら地デジを受信することはできません。アンテナは受信する電波の周波数や特徴により設計されているからです。
地デジのアンテナといえば、魚の骨のような形をした「八木アンテナ」を思い浮かべる人が多いかと思います。最近は八木アンテナに加えて、建物の外壁に取り付けられる「デザインアンテナ」やシンプルなポール形状の「ユニコーンアンテナ」も人気があります。
アンテナ工事の専門会社電翔のWebサイトに、デザインアンテナやユニコーンアンテナが紹介されていますので、ぜひ、ご覧ください。
パラボラアンテナの設置は専門会社に依頼しよう
この記事ではパラボラアンテナの仕組みや原理を説明しました。パラボラアンテナの指向性は鋭敏です。方向が少しでもズレていたら、受信に悪影響を与えます。また、取付位置が高い場所になる場合、素人が工事すると転落事故につながる恐れも。
バルコニーの柵などに設置する場合も、作業中にアンテナや部品、工具を落とす危険性があります。しっかりと取付ができていないと、取付金物に経年で緩みが発生し、アンテナが落下することも考えられ、最悪人身事故に発展することも。
これらの理由からパラボラアンテナの設置は、専門業者に依頼することをおすすめします。BS放送・CS放送のパラボラアンテナは南向きで衛星が見通せる位置に設置する必要があります。アンテナ工事の専門会社であれば、最適なアンテナの取付位置を提案してくれるでしょう。壁面に目立たないように設置することもできます。
アンテナ情報局のおすすめは、アンテナ工事の専門会社電翔です。無料で相談でき、24時間メールフォームで受付。また、フリーダイヤルもあります。問い合わせは以下のリンクからできます。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。
