アンテナ工事を自分でやる前に
アンテナ工事を自分でやる方法を解説します。前提として、地デジと衛星放送どちらを見るかによってもアンテナの種類、方法が異なりますので、事前に確認しておきましょう。
また、自分でアンテナを設置する場合、最低条件として下記事項も重要です。
・工具が揃っている ・アンテナ工事の知識と技術がある ・高所作業の経験有無 |
テレビアンテナは、特に国家資格などの免許類がなくても、工事を行えますが、仕組み、原理、工具の取り扱い方法など知識と技術が必要になります。
もし、一つでも不安点があれば、プロのアンテナ工事専門業者を頼るのも方法のひとつです。それを十分ご理解いただいた上、アンテナ工事を自分でやる場合は、次項以降の解説をご参考になさってください。
なお、業者依頼のご相談は下記から受け付けております。
地デジアンテナを自分で設置する方法
最初に地デジアンテナを自分で設置する方法を解説します。
設置手順1.地デジアンテナの設置場所と種類の選定
一つ目の手順は、地デジアンテナの設置場所の選定です。テレビで地デジを視聴するためには、地デジ電波をアンテナで適切に受信しなければなりません。
そのため、視聴可能レベルで地デジ電波を受信できる場所を選定します。主な場所としては、屋根上、外壁、破風板、ベランダなどがあげられますが、屋内まで電波が届いていれば、屋根裏などへの設置も可能です。
設置場所が決まれば、設置可能な地デジアンテナの種類を選びます。現在流通されている地デジアンテナは主にUHFアンテナ(八木式アンテナ)、デザインアンテナ、ユニコーンアンテナの3種類です。
設置手順2.金具類の取り付け
地デジアンテナの設置場所の種類が決まったら、アンテナ本体を取り付けるための土台となる金具類を設置します。
なお、金具類は設置場所や地デジアンテナの種類によって使い分けが必要で、例えば屋根上は屋根馬を、外壁なら壁面取付専用金具を使用します。
また、屋根上の場合は屋根馬の他、アンテナのバランスを保つために、支柱(マスト)と支線を使うのが一般的です。
その他、外壁や破風板に取り付ける場合は、壁面にビス穴をドリルで開ける必要があります。同時にビス穴に雨水が浸水してしまうと外壁の腐敗につながるため、コーキング処理などの加工も必要です。
設置手順3.地デジアンテナの取り付けと位置調節
次に地デジアンテナ本体の取り付けと位置調節です。一般的な方法として、UHFアンテナ、ユニコーンアンテナであれば、支柱に本体を取り付けて、金具に固定し、デザインアンテナであれば直接金具に取り付けます。
そして、地デジ電波をアンテナで適切に受信できるように位置調節を行います。最寄りの電波塔の場所が分かれば、その方角が目安になりますが、スマホのアプリを使えばより正確に調節可能です。
設置手順4.ブースター設置と配線処理
アンテナのみで地デジ電波のレベルを保てない場合は、ブースターとよばれる増幅器の使用が効果的です。
ブースター本体と電源に分かれており、一般的に本体をアンテナ直下や背面、電源を分配器が設置されているコンセントのある屋根裏や天井裏に設置するのが一般的です。
ブースターの設置後は、アンテナケーブルを接続して屋内に引き込みます。万が一、物件が光テレビ仕様になっている等、ケーブルが無い場合は、別途配線工事が必要です。
配線処理が完了し、地デジがテレビで正常に映れば、地デジアンテナ工事の完了です。
▼地デジアンテナの工事例▼
BS/CSアンテナを自分で設置する方法
つづいて、BS/CSアンテナを自分で設置する方法を解説します。
なお、新4K8K放送の視聴を前提とした場合で、非対応アンテナからの交換等を行う場合は、4K8K専用アンテナの他、ブースター、分配器、分波器などの部材も対応品に変えなければなりません。
これについては、下記のコラムでも詳しく解説しています。
設置手順1.BS/CSアンテナの設置場所選定
それでは一つ目の手順ですが、まずは、BS/CSアンテナの設置場所を選定します。ただし、衛星放送の電波は地デジアンテナよりも受信するための調整が難しく、少しでもズレていると映りません。
目安は、南南西の方角で、エリアごとに指定されている仰角、(一般的には40~45°)に位置です。また、できるだけ周囲に高層マンションなど電波の遮蔽物がない場所が好ましいです。
一般的なBS/CSアンテナの設置場所は、屋根上、外壁、ベランダなどが良く選ばれます。なお、衛星放送の電波は屋内で受信不能ですので、屋外設置必須です。
設置手順2.金具とBS/CSアンテナの仮取り付け
設置場所が定まったら、金具とBS/CSアンテナの仮取り付けを行います。地デジアンテナとセットで設置する場合、同じ場所で電波受信が可能であれば、すぐ近くに設置するのが望ましいです。
単独で設置する場合、一般的に屋根上なら支柱(マスト)、外壁であればサイドベース、ベランダであれば、象鼻金具や挟み込み金具を使用します。
後の角度調節のために、ここではアンテナ本体を完全に固定せず、落下しない程度の仮取り付け程度にしておきましょう。
設置手順3.配線処理
次にアンテナケーブルなどの配線処理を行います。BS/CSアンテナの本体にケーブルを接続して屋内に引き込みます。
テレビ1台のみで視聴する場合は、アンテナと直引きで配線も可能ですが、複数台のテレビを使うようでしたら、分配器や分波器、ブースター、混合器などを介さなければなりません。
設置手順4.BS/CSアンテナの方角と仰角の調節
配線処理が終われば、正しく衛星放送が映るようにするために、BS/CSアンテナの方角と仰角を調節します。
この時便利になるのが、BSコンパスというスマホ用アプリです。電波レベルをチェックしながらBS/CSアンテナの調節ができます。
適切な位置に調節できたら、アンテナを固定して完了。テレビに衛星放送が正常に映っているかチェックしてみましょう。
▼BS/CSアンテナの工事例▼
アンテナ工事のDIYのリスク
さて、以上がテレビアンテナ工事を自分でやる方法でしたが、DIYにはリスクが伴います。特に次の危険性は工事を行う前に把握しておかなければ、重大事故に繋がりかねません。
・高所作業による落下のリスク ・アンテナや周辺機器の落下・破損リスク ・テレビが映らないリスク |
基本的にアンテナは足場が不安定な高所に設置することがほとんどで、慣れていない場合は、思わぬ事故の恐れがあります。ご自身の落下事故による大怪我はもちろん、アンテナや部材の落下で隣家に迷惑をかけてしまう場合もあります。
アンテナ工事による事故で備品などが壊れてしまえば、賠償責任問題にも発展する可能性があるでしょう。
もし、下に人がいれば、落下により大怪我を負わせてしまうような、取り返しのつかない事故も考えられます。
また、なんとかアンテナを設置できても、テレビが映らず問題が解決できなければ、その時間は無駄になってしまいます。
場合によっては、費用を抑えることが目的だったDIYも結果的に出費が増えてしまうことも少なくありません。
もし、これらのリスクに少しでもご不安があれば、ぜひ専門業者をご利用くださいませ。電翔であれば、迅速対応でテレビ視聴を実現いたします。
まとめ:テレビアンテナ工事を自分でやる方法について
以上、テレビアンテナ工事を自分でやる方法について解説しました。
DIYで行う上は、特に以下の重要事項を確認しておきましょう。
・アンテナ工事の知識と技術 ・アンテナ工事におけるリスクマネジメント |
そして、もし自信がない場合は、無理せずプロの業者を頼るのもひとつの方法です。その際は、電翔でお手伝い可能ですので、ぜひご利用くださいませ。