MER・BERについて

地上デジタル放送をきちんと受信するには、TVでも確認出来るレベルよりもBER、MER、CN比という電波の品質を表す数値の方が重要です。

BERとは

ビット・エラー・レートといい、放送局からのデーターがどのくらい正確に受信されているかを示したものです。
地上デジタル放送は一定以下の誤りを過ぎると補正がきかなくなり急激に劣化します。そのため、BER測定によって現状の受信品質を判断することができます。

ビット誤り率の計算方法

● どの程度まで訂正可能なのか?

ビット誤り率が2×10-4(1万ビットに2ビットの割合で誤る)以下まで訂正可能

BERの指標

1E-1のEの前の1は「エラーの回数」を表し、Eの後の-1は「10の-1乗」を表します。
つまり10個に1回のビット誤りが発生したということです。

1E-2 100個に1回
1E-4 10000個に1回
1E-5 100000個 に1回
1E-9 1000000000個に1回

エラーの回数が少ない方が、受信状況が良いので、Eの後の数字が大きいほど、受信状況が良いことになります。
例えば、レベルが50dBでBERがE-4以下の場合に、電波が弱いからと言ってブースターで70dBにあげたとしても品質が悪いのでうまく受信することは出来ません。

MERとは

モジュレーションエラーレシオといい、デジタル信号の変調誤差比の意味です。
伝送途中に加わった雑音等により,コンスタレーション上(下図)の理想点からどの程度ずれているか表した数値です。

● コンスタンレーションとは

地上デジタル波で使用する、64QAMではデジタル信号を振幅と位相を管理し一度に64通り(6bit)のデータを送る事ができます。
コンスタレーションは、その振幅と位相の関係が正確であるかどうか直感的にわかります。理想点は、各桝目中央の1ポイントです。
雑音等の影響を受けると各点がぼやけて見えます。

コンスタレーション上の理想点

MERの指標

受信できるが余裕度は少ない状態とは例えば雨や風の強い日などに数値が下がる事があるので、MERもBERと同じく、数字が大きいほうが良好受信となります。

CN比とは

CN比とは、Carrier(キャリア:信号)とNoise(ノイズ:雑音)の比で、受信した信号の品質を表しています。同じ端子電圧でもノイズレベルが高いとCN比は小さい値となります。CN比とMERは相関性があり、一定の範囲内においてはMERからCN比を推定することが出来ます。

CN比

MERの指標

CN比が小さいと0.1のデジタル信号が誤りやすくなります。CN比は25dB以上は確保してください。

地上デジタル放送の場合はエラーの少ない最良の品質で受信出来る場所を専用計測的探し、レベルはブースターで増幅できるので、どれだけ品質を落とさず配線が出来ているかが重要になります。

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